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国公立は「6教科8科目」へ。高校1年生が今から向き合う「情報Ⅰ」
2026.09.02
夏休みが終われば、高校1年生として過ごす時間も残り半分です。高校生活のリズムにも慣れ、中学時代がずいぶん昔のことのように感じられている人もいるかもしれません。ここから先、学校生活はさらに忙しく、そして面白くなっていきます。
とはいえ、そろそろ視界の片隅に入れておきたいのが大学受験です。
特に高校1年生にとって無視できないのが、共通テストに加わった教科「情報」。今回はこの科目を取り上げます。
国公立志望なら「6教科8科目」が前提に
「情報」が高校の必修教科になったのは2003年のことです。高校生はもう20年以上、この教科の授業を受けてきました。
状況が大きく変わったのは、新しい学習指導要領への移行にともなって、「情報」が大学入学共通テストの出題教科になったことです。
それまで実技教科という位置づけだった「情報」は、受験教科へと役割を変えました。
国公立大学を受験する場合、かつては「5教科7科目」を勉強するのが標準でしたが、現在は「情報」が加わって「6教科8科目」が原則です。
高校1年生の皆さんも、国公立大学を志望するのであれば、当然この枠組みの中で準備を進めることになります。
私立大学でも、「共通テスト利用方式」などで「情報」を選択可能としているケースは多くあります。
さらに、情報系に力を入れている大学の中には、「情報」の配点を高く設定したり、個別試験の科目に加えたりする動きも出てきました。
「情報」に早くから向き合っておくことは、そのまま進路の選択肢を広げることにつながります。
「易しい科目」という前提は、すでに崩れている
導入当初、「情報」は他教科に比べて取り組みやすい科目だと言われていました。実際、初年度の共通テスト「情報Ⅰ」の平均点は約69点と高い水準でした。
ところが、出題2年目には平均点が約57点まで下がり、前年から12点以上のダウンとなっています。
全科目の中でも下げ幅の大きい科目のひとつでした。
新しく導入された科目は、初年度の平均点が高いと翌年以降に難度が調整される傾向があります。
「情報Ⅰ」もその流れをたどったかたちです。つまり、「ラクに点が取れる科目」という前提で準備を後回しにするのは、すでにリスクになっているということになります。
ただし、これは「情報」が極端に難しい科目になったという意味ではありません。
問題文の分量は多いものの、読むべき箇所とそうでない箇所にメリハリをつけられれば、高得点は十分に狙える範囲です。
要は、他教科と同じように「対策する科目」として扱う必要が出てきた、ということです。
まずは、過去問を”チラ見”してみる
「情報」の入試がどんな試験なのかを知るには、大学入試センターが公開している問題を見てしまうのがいちばん早い方法です。
共通テストの試作問題に加え、すでに本試験の問題と正解も公開されています。
▼大学入試センター
https://www.dnc.ac.jp/
「まだ1年生なのに気が早い」と思う必要はありません。共通テストで出題される「情報Ⅰ」は、多くの高校で1年次に学習する内容だからです。
いま授業で扱っていることが、そのまま入試で問われる。裏を返せば、学校の授業が終わったあとは自力で維持・強化していくしかない科目でもあります。
実際の出題を見てみると、検索エンジンやSNSを使う際の注意点、二次元コード(QRコード)の仕組みといったテーマが並びます。
若者のスマートフォン使用時間の統計データを読み解き、学業や睡眠時間との関連を考えさせる問題も登場しました。
「暗記した知識を答える」よりも、「与えられた情報を読み取って考える」比重が大きい試験だと言えます。
出題の軸は「身近な場面 × プログラミング」
共通テストの「情報」で、特に注意しておきたいのがプログラミングです。
過去の出題では、「買い物のときにお釣りの小銭が少なくなるようにするプログラム」といった題材が扱われました。
高校生にとって身近な場面を提示し、そこで起きていることをプログラムでどう解決するかを考えさせる。
そういう組み立てになっています。
「情報」を専門的に教える高校教員は、こう指摘します。
「共通テストで出題されるのは、大学入試センターが定めた独自の擬似言語です。PythonやJavaScriptなど、どの言語で勉強すればいいのかとよく聞かれますが、『どの言語でもいい』というのが答えになります。
それよりも、実際にプログラムを動かしてみて、プログラミングとはどういうものなのかを自分の頭と身体で理解しておくことのほうが大切です。
自分の思ったとおりにコンピュータを動かすには、どんな命令が必要なのか。教科書を読むだけでなく、失敗を繰り返しながら学んでいってほしいと思います」
教科書はもちろん重要ですが、教科書だけでは完結しない。そこが「情報」という科目の特徴でしょう。
手を動かした人が、結局いちばん強い
首都圏の高校に通い、「情報」が大好きだという2人組は、こんなふうに話してくれました。
「『情報』の授業で学ぶことって、日常生活で役立つことばかりなんです。
無駄になるものがひとつもない、と考えるとモチベーションが上がります。授業をきちんと聞いて、配られたプリントをしっかりやれば、テストでもいい点が取れる。『ラッキー科目』と呼びたいくらいです」
2人が口をそろえるのは、課題を試行錯誤しながら解いていくプロセスそのものが面白いということ。
そして、何よりも実際にパソコンを操作する時間が大切だ、ということでした。
「自分の手でゼロから新しいものを生み出せるようになる。そこが『情報』の魅力だと思います。学校の先生は『機械は友達だ』と表現します。受験勉強だと思うと気が重くなりますが、『情報』は少し別物。コンピュータやプログラミング言語をよく知ると、なんでもできそうな気がしてくるんです。もっと仲のいい友達になれたらいいですね」
高校1年生のうちに、やっておきたい3つのこと
最後に、この時期に取り組んでおきたいことを整理します。
1.公開されている共通テストの問題に、一度目を通しておく
分量や問われ方の感触をつかむだけでも、日々の授業の受け方が変わります。
2.授業で扱った内容を、その都度、確実に理解しておく
「情報Ⅰ」は1年次で学び終える高校が多く、あとから取り返すのに手間がかかります。
3.プログラムを、実際に自分で動かしてみる
言語は問いません。思いどおりに動かない経験を積むことが、そのまま試験対策になります。
「情報」は、受験科目としてはまだ歴史の浅い教科です。
だからこそ、早く動いた人が有利になりやすい領域でもあります。
まだ高校1年生――ではなく、まだ高校1年生のうちだからこそ、できることがあります。
【画像は生成AI作成のものを含みます】
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