JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

明るく豊かな社会を実現する「未来共創イノベーション」を先導します。

国立研究開発法人 科学技術振興機構 研究プロジェクト推進部 部長 大濱隆司さん

新型コロナウイルス対策の異分野融合型研究もスタート

 科学技術は人類に繁栄をもたらし、日本はそのなかでも先進的な役割を担ってきました。国際連合では科学技術をSDGs(持続可能な開発目標)達成の重要なツールと位置づけており、急速な少子高齢化、自然災害などに直面する日本は「課題先進国」として科学技術による解決手法が世界から期待されています。国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)は、国内外のパートナーとともに科学技術によって明るく豊かな社会を実現するため、「未来共創イノベーション」を創出していきます。

 2020年は新型コロナウイルスが猛威をふるい、誰も予想していなかった世界が訪れました。JSTでは2020年9月からこの新型コロナウイルスをはじめとする新興感染症への対策プロジェクト「コロナ対策臨時特別プロジェクト」も始動します。大学や企業などのさまざまな枠を超えた研究体制を構築しているJSTの特性を生かし、医療分野に留まらない多分野の研究者の力を結集した異分野融合の研究を推進していきます。

ノーベル賞級の研究の支援や課題解決型の研究開発もサポート

 JSTでは、これまでも新しい研究・開発をサポートしてきました。ノーベル賞受賞で話題になったiPS細胞や青色発光ダイオード(LED)などがその一例です。また、政府が提唱する「Society 5.0」の実現に向けた科学技術の振興にも力を入れています。これは、いわばICT(情報技術)が私たちの生活に溶け込み、多様なニーズに応えてくれる社会を実現する取り組み。ロボットや人工知能、ビッグデータなどをテーマにしたさまざまな研究を支援しています。

 一方、社会の未来像を先に描き、社会・産業が望む新しい価値をターゲットとした課題解決型の研究開発事業である「未来社会創造事業」を創設しました。例えば、人の香りの感じ方を解明し、新しいサービス産業の創出につなげるユニークな研究が行われています。また、気候変動や環境・エネルギーといった地球規模課題の解決に取り組みながら開発途上国の持続的な発展に日本の科学技術力で貢献する「SATREPS」という事業では世界52カ国で157プロジェクトを実施してきました。

壁を飛び越えて積極的に異分野・異文化と関わっていく

 科学技術の劇的な発展は今後もますます加速します。高校生のみなさんには、ぜひ大学に進学し、自分の専門分野の最先端に携わり、視野を広げ、積極的に異分野にも興味を持ってほしいと思います。また、海外の異文化で育った方ともどんどんコミュニケーションを取り、刺激を受けてください。イノベーションは、異質なもの同士の結合から生まれます。

 最先端の科学技術を担う研究者・技術者にぜひ会ってほしいと思います。コロナ禍の影響でリアルイベントも開催が難しい状況ですが、大学のオープンキャンパスなどオンラインイベントも増えています。JSTが「科学と社会をつなぐ広場」というコンセプトで2006年から主催しているイベント「サイエンスアゴラ」も、2020年はオンラインでの開催を決めました。そうした場で、実際に科学と社会のこれからをともに考えてみましょう。そして、将来はぜひ日本の未来を変えるような研究にチャレンジしてほしいと思います。私たちJSTは、未来の研究者・技術者をいつでも応援しています。

JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

イノベーションのナビゲーターとして、科学技術の発展を牽引し、広く世界を先導する組織。大学や企業などの組織の枠を超えた研究体制(ネットワーク型研究所)を構築し、世界に誇る日本の研究と実社会をつなぐサポートを行っている。産学官連携、国際共同研究や科学技術分野の人材育成にも力を入れている。

https://www.jst.go.jp/