JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

明るく豊かな社会を実現する「未来創成型イノベーション」を先導します。

国立研究開発法人 科学技術振興機構 戦略研究推進部 部長 笹月俊郎さん

 資源のない日本という国にとって、科学技術の発展・振興は、常に最重要課題のひとつと捉えられてきました。少子高齢化や環境・エネルギー問題など、さまざまな課題を抱える日本は、「課題先進国」として、その解決手法が国際社会から注目されています。国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)では、国民の明るい未来、豊かな生活を実現し、その取り組みをグローバル社会に発信するために、大学や企業の「未来創成型イノベーション」を支援しています。

iPS細胞や青色発光ダイオードの研究開発も初期からサポート

 JSTでは、これまでも新しい研究・開発をサポートしてきました。ノーベル賞受賞で話題になったiPS細胞や青色発光ダイオード(LED)、さらに液晶ディスプレイIGZOの技術などがその一例です。JSTの主な支援事業の成果は、公式サイトで公開しています。一般的にはあまり知られていないですが、世界的に注目されている日本の最先端研究を見つけることができるはずです。
 現在、私たちが力を入れているのは、超スマート社会実現に向けた科学技術の振興です。これは、いわばICT(情報技術)が私たちの生活に溶け込んで、私たちの多様なニーズに応えてくれる社会を実現する取り組み。例えば、ロボットや人工知能、ビッグデータなどをテーマにしたさまざまな研究を支援しています。これからの研究では、エネルギーから医療、新素材の開発、まちづくりまであらゆる分野でICTが基盤となるでしょう。これから研究者・技術者をめざす皆さんには、ぜひ「超スマート社会」というキーワードを意識していただきたいですね。

求められるのは異分野と融合するコミュニケーション力

 理工系の学びに興味があるならば、ぜひ大学に進学し、誰にも負けないと言える専門の研究テーマを見つけてください。さらに、どんどん外に出てコミュニケーションをする努力も必要です。これからの研究者・技術者に求められるのは、核となる自分の専門知識・技術を言葉や文化の壁を越え、世界とつなげていく力です。イノベーションは常に異分野との融合から生まれます。分野を隔てる壁を乗り越えたところに、まだ誰も挑んだことのない新領域があるのです。普段は出会わない才能をつなげて、イノベーションへ導くのは、まさに私たちの仕事でもあります。
 また、研究を実用化に向けてマネジメントできる人材もますます求められています。どんなに優れた研究成果も人々に使ってもらえなければ、存在しないのと同じです。「この技術はあの分野でも役立つのではないか?」。こんなふうに実用化のアイデアを考える仕事というのもあるのです。
 高校生にとって、研究者・技術者と接する機会はなかなかないと思います。そこで、大学のオープンキャンパスやJSTが開催するシンポジウムやJSTが運営する日本科学未来館の実験イベントなどに出かけてみてください。調査や実験をする様子を現場で見て、直接話をする機会を持つことで、研究者・技術者が身近な存在になることでしょう。そして、将来はぜひ日本の未来を変えるような研究にチャレンジしてください。私たちJSTは、未来の研究者・技術者をいつでも応援しています。

JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

イノベーションのナビゲーターとして、科学技術の発展を牽引し、広く世界を先導する組織。大学や企業などの組織の枠を超えた研究体制(バーチャル・ネットワーク型研究所)を構築し、世界に誇る日本の研究と実社会をつなぐサポートを行っている。産学官連携、国際共同研究や科学技術分野の人材育成にも力を入れている。

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