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なぜ大学の進化がはじまったのか?

■大学における規制緩和

 今日の大学の『進化』は、1991(平成3)年の大学設置基準の大綱化に端を発します。それ以降の我が国の主な高等教育政策の流れは、段階的な規制緩和により、カリキュラム編成が各大学の自主的な裁量によって124単位の中で自由に行えることとなり、自己点検評価が求められるようになりました。教養教育と専門教育のバランスの変化や、第三者評価へと繋がる、現在の大学の姿は、左頁のさまざまな答申によって具体化しています。

 そして、この結果、研究を中心とした従来の大学から、多様な大学や大学院が誕生し、学部教育に対する大学教員の意識改革も求められるようになりました。

■淘汰の時期を越え、進化の時代へ

 1987(昭和62)年9月〜2000(平成12)年12月にかけて、文部科学省に置かれている中央教育審議会(中教審)・大学審議会を通じ、検討されてきた「大学改革」は、1991(平成3)年の大学設置基準の大綱化で具体化しました。大学における規制緩和の流れの中で、国立大学における教養部の解体や第三者評価の導入などが行われ、同時に明治時代から日本の大学の中心であった、研究を重視するドイツ系の「フンボルト型」大学から、さまざまな形態の大学が誕生しました。

 大学における規制緩和が大綱化して、従来、大学の設置について、非常に厳しく事前評価でチェックされてきたものが、事前よりも事後評価に重点を置くように変化しました。この結果、大学においては、教育の質が問われるようになり、カリキュラム編成などの教育システムから大学教員の意識改革まで、非常に幅広い分野での改革となりました。

 一方、最近、話題となっている学生の学力低下・意識の低下から、教養教育の見直しについては、当初、大綱化に際して、大学審議会の答申にも危惧された結果となっており、1991(平成3)年以降、繰り返し答申に盛り込まれてきています。
 そして、2005(平成17)年に中教審で答申された「我が国の高等教育の将来像」においては、『これからの「知識基盤社会」においては、高等教育を含めた教育は、個人の人格の形成の上でも社会・経済・文化の発展・振興や国際競争力の確保等の国家戦略の上でも、極めて重要である。』としながらも、『高等教育が近年の社会の変化に真に対応できているのか、また、十分に高い質を保っているのかといった点については、大いに問題があると考えられる。』と延べ、『大学における教養教育や大学院の充実、短期高等教育の多様化、国際化への積極的対応など、我が国の高等教育を時代の牽引車として社会の負託に十分にこたえるものへと変革していかなければならない。』と結んでいます。

 大学改革は、大学設置基準の大綱化以降14年を経て、淘汰による『進化』の時代に入りつつあります。2005(平成17)年の「我が国の高等教育の将来像」で2020(平成32)年までの長期展望が示され、今後、大学が社会的な要請に応えつつどのように『進化』し、変貌していくのか、日本の教育の在り方とともに注目していく必要がありそうです。

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2007年07月06日 08:42に投稿されたエントリーのページです。

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