航空工学・宇宙工学を学びたい。

■ どんな学問?
日本人宇宙飛行士が何人も誕生し、宇宙が身近に感じられるようになってきた。2008年には国際宇宙ステーションで日本の実験棟「きぼう」が稼働を開始。2009年3月には若田光一さんが日本人宇宙飛行士としては初の約3か月間に及ぶ長期宇宙滞在を開始したのも記憶に新しい。
宇宙開発は目ざましいスピードで進んでいる。また高まる航空機需要に対応してパイロット養成にも期待ががかかる。こうした領域に対応しているのが「航空・宇宙工学」だ。航空・宇宙工学とは、航空機やロケット、人工衛星、スペースシャトルなど、大気圏や宇宙空間の「乗り物」および宇宙開発を対象として、その開発・設計や、安全性・経済性などについての理論・技術を研究する学問だ。
■ 何を学ぶ?
専門分野は、次の4つに大別できる。
1.「空気力学分野」。航空機などが飛行する際の浮力や空気抵抗など、機体に働く力や機体周囲の空気の流れなどを研究する。
2.「推進工学分野」。ジェットエンジンや、人工衛星、スペースシャトルの打ち上げに用いられるロケット・エンジンを中心に各種の推進機関について学ぶ。
3.「構造分野」。軽量で十分な強度を持つ航空機やロケットなどの機体の材質や構造を研究する分野だ。
4.「飛行制御分野」。自動操縦システムや無人惑星探査機など、宇宙・航空機の制御(プログラムや無線技術など)を研究する。
大学ではこれらを幅広く学び、宇宙・航空機に関する開発能力や創造力を養っていく。また、宇宙・航空機だけでなく、宇宙空間に関する知識、情報通信技術、地球環境、エネルギー工学など関連分野も学ぶのが一般的だ。また、大学によっては、パイロット養成のためのコースを設置しているところもある。
■ どう選ぶ?
航空・宇宙工学系の専門学科には、航空工学科・航空宇宙工学科・航空宇宙システム工学科などがある。
機械工学系やエネルギー工学系の学科、材料工学系などでも、航空・宇宙工学が学べる学科は意外と多い。機械工学系の学科に航空・宇宙工学が含まれているかどうかは、各大学・学科の研究内容を調べて選ぶと良い。その際は、先生個人の研究実績もチェックしよう。もちろん、パイロット希望者にとっては、養成コースを設置している大学が第一志望になるだろう。
専門を生かした進路としては、航空機メーカー、航空運行会社、宇宙関連企業などの技術者のほか、パイロットや航空整備士、航空管制者などが考えられる。自動車メーカーなど機械系で活躍する人も多い。
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