情報発信の新しい価値を考えたい。

■ どんな世界?
電力のない世界を想像して欲しい。いわゆる家電は何もない。電力が安定的かつ広範囲に供給されるようになり、さまざまな家電が世の中に送り出され便利な時代になった。電力が社会基盤となり、家電などが発展した。同じことがインターネットについても言える。社会基盤としてのインターネットがあるからこそ、携帯やPC向けにさまざまなサービスが提供されている。
IT(Information Technology)のない生活は今や考えられない。例えば、マーケティングにおいて、昔ならば拡大する経済規模に合わせて新規の顧客を取り込んでいけば、それで十分だった。そのため、マーケティングはテレビに代表される広範囲に訴える媒体で、繰り返しアピールしていればそれで事足りたのである。
しかし、現在では若い世代ほど、買いたいものや興味を持ったものをまずはネットで検索する習慣が定着しつつある。事実、ネットの広告費は2010年の調査では新聞を追い抜いている。顧客はピンポイントの情報を求めていて、そのニーズに対応し、膨大かつ細かく分類される情報を管理するにはITの手助けなしには無理なのだ。
■ どう学ぶ?
ITスキルといっても、プログラムが組めるとか、ソフトウェアが開発できるといったことだけではない。ITを使いこなすこと自体がITスキルなのだ。車の整備や修理ができなくても、車を運転できるのと同じことだ。だから、ITについて学ぶときには、ITの活用の仕方を学ぶように心がけたほうがよいだろう。君たちが将来就きたい職業で、ITがどう活用されていくか、また今後どのように活用されていくべきかを学べれば、その後の人生に役立つ実用的な教育となる。例えば、環境問題に興味があるならば、ITを駆使した情報の分析、調査、そして問題点の発見といった実際の手法を学んでおきたい。
またITスキルの基礎を確実にするためにもカリキュラム内容を把握し、調査、分析、プレゼンテーション能力を磨ける場を提供してくれる大学を選びたい。実習が多いところが望ましいし、企画やコンテンツ作成、配信までも一貫して学べるところがいい。インターネットの世界は従来のメディア(例えば前述した新聞)のシェアを一部では追い抜いており、これまでとは違った手法、発想のコンテンツ作成の力を持った人材がますます求められている。そのために、多くの大学がITスキルのための設備や環境に力を入れている。
■ どう選ぶ?
「情報」「IT」「メディア」といったキーワードで学部・学科を探すと、具体的な選択肢が見えてくる。ITスキルはあらゆる分野で求められることなので、自分の興味を持った分野に、ITを組み合わせて探すのもよいだろう。近年では社会基盤としてのITを重視して教授陣をそろえ、実践的な能力を総合的に指導できる大学も増えてきている。