コンプライアンスはこれからの企業のキーワード。

■ どんな世界?
コンプライアンス(法令尊守)という単語が新聞の経済面をにぎわしている昨今、「何をいまさら」と訝しげに思う人も少なくないはずだ。
本来、法令を守ることは、誰にとっても、あたり前のことであるはずだからだ。企業は「利益を追い求める」ための組織だが、利益のためなら何をやってもいいという訳ではないのは周知の事実である。
ところが、法令違反をする企業が後を立たない。「食品に含まれる原材料や添加物、製造日の偽造」「契約した会社とは別の会社に人材を派遣」「マンションの耐震強度を偽って設計・申請」等々、企業の不始末を数え上げたらきりがない。
ある調査会社の報告によると、コンプライアンス違反が一因となった倒産件数は、2005年に比べ、2007年は約2倍に増加。再生の道を選ぶ企業も多いが、さまざまなメディアを通じて、圧倒的な情報が消費者に届く時代だけに、一度失った信頼を取り戻すのは至難の業だろう。
企業は利益を追い求める一方で、そのシステムの是非や社会的責任は常に問われている。急な普及で法規制が追いつかないインターネット業界も、あいまいなルールのもと諸問題をたくさん抱えているが、ルールが整備されない中でのグレーゾーンであれば、より正しいことを選択する判断力も、企業倫理として求められているはずだ。
■ 何を学ぶ?
数々のニュースを聞いて「一体イマドキの企業はどうなっているの?」と興味・関心を抱く人も多いだろう。でも、キミは、そもそも企業の倫理を考える前に、企業の活動をどれだけ理解しているだろうか?そこが企業倫理を学ぶ出発点になる。よく人・モノ・金・情報、など単純化されるが、話はそれほど簡単ではない。
製品・サービス(知的財産権も含む)、市場調査、経理・会計、労務管理、人材育成、情報・通信、投資家への情報公開(ディスクロージャー)、海外進出、環境への対応、社会貢献など、企業は多くの活動のもとに成立し、その一つひとつの場面で、倫理観が求められている。企業の倫理を学ぶことは、企業そのものを深く理解することにつながるだろう。
■ どう学ぶか?
企業倫理について専門的に学べる学科を特定するのは難しい。というより、社会科学系の学科なら、いずれも避けては通れないテーマだと言える。法学部であれば、独占禁止法や労働基準法など、企業に関連したさまざまな法律を学べるし、経済学部なら経営的な視点からアプローチできる。また商学や会計学ならば、経営成績と財務状況という企業会計の根本を理解した上で、企業倫理を考えることが可能となるだろう。
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