企業活動の基本を知りたい。

■ 何を学ぶ?
大学卒業後は大半の人が企業に就職する。そういう意味では、どの学部・学科で学んでもいいのだが、企業に入って即戦力に一早くなりたいとか、企業活動そのものの基本を学んでおきたいとなれば、いわゆる「社会科学系」の学部・学科を選ぶのが基本だろう。大学によって学びの内容は微妙に異なるが、経済学部はモノの生産・売買・消費などの理論や現象を学んでいく。経営学部では「人・モノ・金・情報」を通じてビジネスの実際を学んでいく。商学部では、業種ごとに特徴のある仕組みを学んでいくと考えていい。
もう少し細かく述べると、経済学部では、国際経済、公共経済、財政、金融、経済政策を学べる。経営学部では、企業の管理運営、人の管理や貨幣、流通、情報などについて、商学部では、流通・商業、マーケティング、貿易、交通、金融などが具体的なテーマになる。経済学部がマクロ的な学問、経営学部と商学部はミクロ的な学問という言い方もできる。ただし、これらの学問は決して独立しているわけではなく、互いに深い関連を持つので、上記テーマを他の学部で学べることも多い。
さらには、社会貢献や環境問題対策、法令遵守について理解を深めることも欠かせないため、法学部、社会学部などでも企業活動の一端を学ぶことができる。いずれも社会科学系の学部だが、自然科学系の学部からメーカーの技術にも通じたビジネスマンをめざしたり、人文科学系の学部からマスコミ、出版社といった企業をめざすことも当然考えられる。
■ 資格は?
ビジネスの3大要素のひとつ、「お金」の処理に関するスペシャリストとして、「公認会計士」や「税理士」が、「人」に関連する資格には、労働・社会保険に関する諸問題を解決する「社会保険労務士」がある。また、「情報」に関する資格といえば「システムアドミニストレータ」「情報セキュリティアドミニストレータ」「MOS・MOUS」などがある。さらに人・モノ・お金すべてに精通し、経営者の相談に乗る「中小企業診断士」などもある。
■ どう学ぶ?
起業をめざす、家業を継ぐという人には、経営学部か商学部だろう。金融、商社などの一般企業で働きたい人には、経済学部でマクロ経済を学ぶか、それぞれ希望の業種にあった学科やコースを選択するのが一般的だ。いずれの学部系統でも、コース制の採用やゼミの強化など、ビジネスを具体的に学べる大学が増えている。
さらには、法学部も実社会から評価が高い。企業が求める人材ランキングなどでも、法学部が上位に顔を出していることが少なくない。法律に通じた人材は、訴訟案件が増えることが予想される社会では重要だ。経営学部などでも企業活動に関連する法律や政治学など、企業が必要としている分野を専門的に学んでおくと、大きな強みになる。