世界中の経済が、どのように関連しているか学びたい。

■ 最新事情は?
IT(情報通信技術)の進化と経済のグローバル化が叫ばれてもうずいぶん経つ。
この記事を読んでいる高校生諸君の目には、コンピュータが家庭にあって、ボーダーレスに人や物や金が動く世の中が、むしろ自然の姿として映るだろう。一方で、経済のグローバル化は、一国の経済の悪化が、他国にも大きな影響を与える情況を作り出している。
例えば、 2008年9月にアメリカで4番目に大きい信託銀行のリーマンブラザースが、サブプライムローン(おもに住宅を担保とした信用度が低いローン)の破綻によって事実上倒産した。
これは単にアメリカの会社が1つ無くなっただけではなく、世界中に影響を与える結果となった。というのも、ローンの債権を小口に分けて投資家に売る証券化が進み、世界中で販売されていたため、保有する金融機関に損失が広がったからだ。
この余波はまだ続いており、2009年2月末現在、米株式市場の時価総額は2007年10月に比べて約10兆ドルも減少してしまった。
一方で、BRIlCS(ブラジル、ロシア、インド、中国の資源・人口大国と南アフリカ、インドネシア)の経済状況は一時に比べ鈍化はしたが、高い成長率を保っている。
内需への転換も進み、世界の経済成長率の底上げをしている。ただ、各国には、それぞれ環境問題や政治的不安などのマイナス要素もあり、この伸び率がいつまでも続くとは限らない。経済の世界は時とともにどんどん変化していく。キミたちが大学を卒業するころにはまた違った傾向が現れているかもしれない。
■ 将来は?
この分野に関連する資格には「国税専門官(税のスペシャリストとして、法律、経済、会計などの専門的知識を駆使する仕事)」「通関士(船積みに関する書類の作成、船舶の予約、貨物の搬入・搬出といった輸出入手続きに関する代行業務を行う)」「JETRO輸入アドバイザー(輸入を始める意志のある企業・個人に取引のアドバイスを行う)」などがある。
経済学部に進学すれば、どの学科でも国際経済や貿易を学ぶことはできる。
ただし、より専門的な知識を深めたい場合は、国際経済学科、商業・貿易学科などで実践的な科目を学ぶ方がいいだろう。
また、国際経済をキーワードにすれば、法学部の中にも、国際ビジネス法学科など、ビジネスに直結した学科が見つかるはずだ。