住み良いまちづくりに貢献したい。

■ どんな世界?
都市部では、地域の人間関係の希薄化が叫ばれている。また、一部地方では人口の流出が止まらない。財政破綻にあえいでいる地域もある。
住み良い「まちづくり」への課題は地域によってさまざまだが、住民同士のコミュニティが良好に保たれることが必須条件。すべての課題解決が、それを出発点にしていることは間違いない。地域が抱える課題の解決に、ハード・ソフトの両面から取り組むのが今日の「まちづくり」だ。そして、住みやすいまちには多くの笑顔が集まるという基本は、いつの時代も、どんな国でも変わらない。
しかし、今日のまちづくりには、住民の意識改革などといった精神的な解決策ではもはやほとんど意味をなさないというのが現実だ。
■ どんな事情?
現代のまちづくりの主役は、大きく分けて1.行政、1.民間事業者が行う宅地開発など、3.行政と住民とによる協働、の3つがある。
日本ではこれまで1.と2.のパターンがほとんどだった。いわゆる「箱もの(効率の悪い大規模建築物)」がほとんどで、本当の意味でそこに住む人たちが望む形でまちづくりを行うことが難しかった。中央官庁主導型の行政まかせで、住民の当事者意識と自覚も欠けていたのも事実。
近年、ようやく自治体と市民が協働する3.のような新たな試みが増えてきている。住民の意見を聞くための懇談会や勉強会も設けられるようになってきた。コミュニティガーデンなど協働の場もできはじめている。
■ 将来は?
まちづくりに行政の立場から地域にかかわりたいのなら、国土交通省や文部科学省、試験研究機関等の建築職や、地方公務員の建設・土木・住宅部門が候補に挙がる。また、建築・設計関連の民間企業でも、まちづくりにかかわる機会がある。
そして、NGO・NPOで活動を展開することで、3.のような形でまちづくりに関わることもできる。
■ どう選ぶ?
大学の中には、地域社会の産業、文化の復興の研究等を通じて、まちづくりを学べる学部・学科もあるが、法学部、経済学部、社会学部にもコースやカリキュラムが用意されている場合もある。学科等によってアプローチは違い、行政サイドから政策や財政を考える政治学系学科、住民サイドから問題を提起する地域経営学あるいはコミュニティ学系の学科などに分かれる。理工学系から国家公務員の技術系職や建築・設計会社をめざすことも考えられる。公務員をめざす場合なら、各大学のバックアップ体制や対策講座の有無、合格実績などをよく検討してみるのがいいだろう。