■ どんな世界?
ミラノ、パリ、ニューヨーク、東京……と、次々に発表される最新のコレクション(ファッションショー)では、1年先のトレンドを見据えたファッションが並ぶ。また季節を先取りしたショーウインドウやファッション雑誌・ポスターなど、私たちは知らず知らずのうちに新しい流行を感じ取っている。
こうしたファッションを担うアパレル業界では、さまざまなスペシャリストが協力し、トレンドを作り出している。
常に流行の先端を走り続けるファッション産業。商品開発プロジェクトが始まるのは、世界的な有名ブランドであれば発売の1年以上前。そうでなくとも、少なくとも2シーズン前にはスタートする。市場調査部門が消費者のニーズや流行の動向などを予測し、来シーズンの商品のコンセプトや方向性を企画。その後販売計画の立案や生地などの原材料の調達、キャンペーンや雑誌広告などの広告戦略、店頭での販売方法などが次々と決まっていく。
並行してデザイナーが企画意図に合わせて服をデザインし、パタンナーが起こした型紙をもとに、実際の製造が開始。生地の裁断、縫製、仕上げ、プレス、検品と言った過程を経て、新しい1着が世に送り出されるのだ。このように現在のアパレル業界では、企画・技術・素材・経営管理までをトータルに理解し、総合的にファッションにかかわることのできる人材が求められている。
一方で、ファッションの世界はさらに広がりつつある。たとえばユニバーサルデザイン、CGアート、舞台衣装や造形的オブジェ、身体パフォーマンスなど、さまざまな要素とファッションを融合することで、服飾にとどまらない流行が誕生している。新たなファッションの可能性がそこに広がっているのだ。
■ 将来は?
ファッション関連の仕事にはファッションデザイナー、生地や素材の色・柄を決めるテキスタイルデザイナー、型紙を作るパタンナー、企画の商品化を担当するマーチャンダイザー、スタイリスト、広報担当のプレス、店頭販売を行うファッションアドバイザーなどがある。
自分の感覚が問われる業界なので、必ず取得しなければならない資格はないが、関連資格として「ファッションビジネス能力検定」「ファッション販売能力検定」「パターンメイキング技術検定」「洋裁技術検定」「カラーコーディネーター検定」「衣料管理士(テキスタイルアドバイザー)」などがある。
■ どう学ぶ?
生活科学部や家政学部などに設置されている被服学科、服飾造形科、服飾美術学科などが進学先として考えられる。芸術系学科も選択肢として考慮に入れたい。