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幼稚園教諭・保育士になりたい

子どもたちの成長を見守りたい。

幼稚園教諭・保育士になりたい

■ 幼稚園と保育園の違いは?
 幼稚園は、満3歳から小学校に入るまでの子どもを対象に、「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」という5分野を教育上の「ねらい」として設定し、教育を行う機関。管轄は文部科学省。一方、保育所(保育園)は、0歳児から就学前の乳幼児を対象に、保護者が働いているなど家庭の事情で十分な保育を受けられない子どもを安全に預かり、保護者に代わって保育を行う施設で、こちらは厚生労働省が管轄している。幼稚園は小学校などと同じ「学校」のひとつであり、保育所は「児童福祉施設」という違いがある。
 しかし、子どもを預ける側からすればこの区分けはあまり意味を持たない。元々この区分けには縦割り行政という批判があったが、加えて近年の保育園の待機児童の増加は少子化に拍車をかけているという問題点も浮彫りになってきた。現政府は2011年までに「幼保一元化」実現に向けての関連法案を国会に提出する旨の発言をしているので、近い将来、幼稚園、保育園の垣根が取り払われる可能性もある。
 そうなれば行政側のメリットも大きい。公立の幼稚園、保育園を統合することで大幅に人件費が抑制されるからだ。用地の確保、設備面でも効果が期待できる。もちろん、子どもを預ける側のメリットは言わずもがな、である。

■ どんな状況?
 専業主婦の家庭は幼稚園に、共働きは保育園にという図式がある。この不況下、特に都市部では保育園が不足しているが、そんな社会状況、経済状況に関わらず、子どもは相応の教育を受けて育てなければならない。子どもは何でも吸収するので、幼少期の育て方によって、いかような人間にもなるからだ。
 他者とのかかわりが苦手の子どもが増え、食事・排せつ・着替えなどの不自由が目立ってきているという報告もある。幼児期には、基本的な生活習慣や人とかかわる能力など、発達過程に応じて身につけさせなければならない。
 分別も、社会性も、幼少期に身につけさせるべきものだが、幼児教育の環境未整備も手伝って、日本の幼児教育の質は決して高いとはいえない。急速に進歩した科学技術や情報化などに比べると、幼児教育の研究レベルの進捗は明らかに遅れをとっている。個性も育ちにくい。逆に言えば、今後大きく質的な向上が望まれる分野でもある。
 幼児教育の質を向上させるためには、幼稚園教諭、保育士などのレベルを高めていくことがとりあえずの課題。心理学、医学など、科学的なアプローチもできる教育者が求められる。一方、2005年からはじまった幼稚園教員認定試験の難易度の高さも問題になっている。

■ どんな仕事?
 子どもが好きだから、可愛いからだけでは務まらないのが幼稚園教諭、保育士の仕事。愛情はあたり前で、その先が求められる。実際には、残念ながら子どもを育てるという意識や、教育機関という意識に乏しいところも見受けられる。
 家庭との連携も一層、重要になってきた。仕事に追われ、余裕のない保護者も多いからこそ、専門家として保護者を支援するのも大切な役割であることを認識しなければならない。子育ての喜び以上に負担や不安を抱える家庭も多いが、こうした家庭を支援し、保護者を教育していくのも幼稚園、保育園の役割であり、保育者一人ひとりがその役目を認識しないといけない。単に子どもを安全に預かり、善悪の区別がつかない子どもを諭し、導くという一般的に認識されている仕事だけではないのだ。子どもを教育するという本来的な仕事も、はた目で見るほど簡単ではない。例えば「叱る」という行為にしても、「感情的に叱ってはいけない」「子どもの言い分も聞いてあげる」「誰かと比べて叱ってはいけない」などなど、注意しなければならないことはたくさんある。愛情を持って叱れば何でも通じるという人もいるが、それほど甘いものでもないのだ。

■ 資格は?
 幼稚園教諭になるには、文科省が指定する養成機関で所定の課程を修了して幼稚園教諭免許状を取得する必要がある。また、大学の通信教育で取得するコースもある。短期大学・専門学校卒業の場合は2種免許、4年制大学卒業の場合は1種免許となる。
 保育士になるには、厚労省が指定する養成機関で所定の課程を修了して資格を取得するか、都道府県が実施する保育士試験に合格して保育士の資格を取得するコースがある(受験資格は、短大卒業もしくは大学に2年以上在籍し62単位以上取得していること、あるいは、児童福祉施設で2年以上勤務し高校を卒業していること)。保育士資格を持っている場合、幼稚園教諭認定試験に合格すれば幼稚園教諭の免許状を取得できる。
「幼保一元化」に備え、両方の資格を取るという選択はある面正しいが、絶対的な条件ではない。何の法案も提出されていない現状で、幼保一元化後に資格がどうなるかはまだ流動的。これから提出されるであろう各種法案内容にもしっかり目を配っていただきたいが、本当に役に立つ幼児教育の本質を身につけておこうという意識と目的があればいかようにも対応できるはず。現状、必ず2つの資格を取っておかなければならないということはない。

■ どう選ぶ?
 大学・短大では児童学科や幼児教育科などが選択肢となるが、その他でも資格を取得できる場合があるので、大学案内等でチェックしてほしい。最短で資格を取得し、現場で実力を磨きたい場合には専門学校か短大。じっくりと高いレベルの教育方法を学び、より高度な知識と技能を身に付けたい場合には4年制大学という選択の仕方もある。

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