子どもたちの心身をケアし、問題解決に導く担い手。

■ どんな仕事?
普段は保健室にいて、病気やケガでやってくる子どもをケアし、時にはこころの悩みを聞いたり、相談にのってあげたり…。「学校のオアシス」で、児童・生徒を迎えるのが養護教諭だ。風邪予防など保健衛生指導も重要な仕事だが、時には学級担任や保健体育科の先生と相談・協力し合い、健康教育や性教育の指導を行うこともある。子どもを取り巻く環境の複雑化が増す現代社会ではメンタルケアに対する役割も大きくなっている。
養護教諭免許状は大学などの養成機関を卒業すると取得できるが、教員になるには各都道府県の教員採用試験に合格しなければならない。最近は養護教諭の必要性が高く求められており、1校につき複数の養護教諭を置くことが推奨されているものの、受入数は多くないため、採用試験の競争倍率は高く、狭き門となっている。
■ どう選ぶ?
養護教諭免許状を得るには2通りの方法があるが、一番の近道は、養護教諭養成課程が設置されている短大・大学に進学する方法だ。大学卒業時には第一種免許状、短大卒業時には第二種免許状が取得できる。また、看護学部を置く短大・大学や看護学校へ進んでも取得可能だ。この場合、保健師または看護師の免許状を取得後、養護教諭養成施設(看護師は1年、保健師は6か月)の履修が必要となり、修了時に第一種免許状を取得できる。
ちなみに管理職(校長、教頭)になる場合、養護教諭専修免許状か第一種免許状が必要とされる。専修免許状とは第一種免許状取得後、大学院での履修、または3年以上の実務を積んだ後に、指定の養成機関で規定の単位を取得することが条件になる。
なお2012年度より教員養成課程の6年制化が検討されている。本稿執筆時点では養護教諭の育成課程について詳細は発表されていないが、この道をめざす人は日々の報道をチェックするように心がけたい。
■ 何を学ぶ?
医療・看護・保健衛生などの幅広い知識が求められ、栄養学、看護学、医学的基礎、健康科学などの基本知識をベースに、専門的な分野を深く掘り下げていく。
同時に、生徒指導の理論及び方法など、教職に関する科目も学ぶ。専門科目としては、心と身体の両面をケアする「ヘルスカウンセリング」、学校の組織・機能を学ぶ「学校健康教育論」など。養護教諭免許状取得を可能にするカリキュラムが組まれている。また、実践的な力をつけていくために、病院、学校での実習が必ず設けられている。病院では看護の心、生活援助や審査・検査の援助技術などを、実習を通して学んでいく。学校では、保健の実際を知る養護実習の他、教育実習では保健科を担当し、学校教育の現状や生徒指導など教育者に求められるスキルを養っていく。