環境問題の解決を図りたい。

■ 世界の潮流と大学
2009年、国連UNFCCCは「16か国が京都議定書に基づく温室効果ガス排出削減目標を達成した」と発表した。その一方、日本をはじめ20か国が未達成で、主要先進国は9.9%増加している(英国は達成、ドイツは目標に近づいている)。そして2月、米国オバマ大統領はエネルギーの自立のため、クリーンエネルギー経済によって500万人の新しい雇用を創出するとした。
世界は今、環境問題の解決に向けて大きく動き出そうとしている。この潮流に先駆けて、日本でも環境問題を自然科学だけの問題とせず、社会システムや生活科学的な側面からアプローチする研究が盛んになった。
近年、さまざまな大学で環境系の学部・学科の新設が相次いでいることも、その表れといえるだろう。そして社会の側も、環境問題に関する知識・教養を備えた人材を求める傾向はさらに高まるはず。
■ 何を学ぶ?
環境問題に対応するには、自然現象への対策を考える以上に人間活動の改善を考える必要がある。環境問題は人間の問題である、とする声が現在の主流。
ということは、大学で環境問題を総合的に学び、改善策まで研究したい人は、環境だけでなく人間にも目を向ける必要がある。大学選びをする際は、漠然と「環境学を学びたい」ではなく、もう一歩踏み込んで、人間活動のどの側面に関心があるのかを考えたい。例えば人間と動植物との関わり、人の心理と行動、文化や歴史など。こうしたプラスαの関心事と「環境」のキーワードで大学を調べ、学部・学科を絞り込めば、4年後、社会に出るとき、自分を強くアピールできる武器となる。
■ 環境を学べる学部は多彩
一般的な枠組みで環境問題を学べる学部を挙げると、環境に関する法律やそれを政策に反映する仕組みづくりは法学部。環境問題が産業構造や雇用、エネルギー問題などに及ぼす影響とその対策法は経済・経営学部。地球温暖化や砂漠化の問題など国際協力が重要な課題は国際系学部。また、ゴミ問題や有害物質、環境汚染から身を守るための知識などは生活科学系の学部で学べるだろう。いずれにしても大学案内などでカリキュラムの内容をチェックすれば、かなり広範な学部が環境問題を取り上げているとわかる。
■ どう選ぶ?
環境問題に関連するテーマはさまざまな学部系統で学べるが、より深い学びを得たければ、科学技術の問題も含め総合的に学べる学科を選ぶといい。人間環境科学科、環境経営学科、環境情報学科などのように「環境」を看板に掲げた学科を選ぶのがセオリーだ。