医療スタッフの一員として患者の命を救いたい。

■ どんな状況?
近年、医療の世界において、「チーム医療」という言葉がよく使われるのには理由がある。ひとつはパターナリズムと称される“医師絶対主義”からの脱却。「患者はお医者様の言うことに従えばよい」とされたのも今は昔で、医療情報開示やセカンドオピニオンなど、患者の権利意識の高まりとともに、医療のあり方も見直されてきた。医療に関わるすべてのスタッフが「対等な関係で」、それぞれの専門性を発揮するとともに、「連携して」最善の治療を行うよう力を尽くす、それがチーム医療の定義だ。
もうひとつは、医療の高度化による各医療従事者の専門性の高まり。例えば人工透析装置などの医療機器は、かつては看護師が操作することもあったが、現在の最新機器は工学知識がなければとても扱えず、20年ほど前から臨床工学技士という専門資格が生まれている。看護師にしても専門看護師・認定看護師という上位資格が設けられ、これらは大学院で学ぶことが資格要件だ。ほかの専門職も同様に専門性追求の傾向にあり、大学に次々と養成科が誕生しているのも、専門性と見識、そして医療に対する使命感を持つ人材育成が期待されているからだ。医療の進化に伴いチーム医療の必要性がクローズアップされ、同時にそのレベル向上が求められる昨今、それぞれの職種のやりがいもまた広がっている。
■ どんな資格?
医療の世界では実に多くの専門家が活躍している。病気を治す順序に主なものを見ていくと、まず気道の確保などの救命措置を行い、病院に患者を運ぶ救急救命士。検査技術では、血液の成分や脳波などを検査する臨床検査技師、エックス線やCT・MRI 等の画像検査などを行う診療放射線技師。治療では、手術中に人工心肺装置など高度医療機器を操作する臨床工学技士。回復に向けては、基本的な動作ができるまでリハビリを行う理学療法士、日常生活が送れるよう訓練する作業療法士、さらに五感の回復を助ける視能訓練士や聴覚訓練士などが代表的だ。医療現場で活躍するこれらの専門職は、看護師を含めすべて国家資格。文部科学省が認定する大学で学んだあと、国家試験をパスしなければならないし、現場に出た後も常に最新の知識と技術を吸収し続ける姿勢が求められる。
■ どう選ぶ?
「この資格を取りたい」という確かな目標があるのなら、その専門職の養成校として、文部科学省が認定する大学を選ぶことが必須だ。決まっていない場合は、健康学科や医療工学科、リハビリテーション学科などを選べば、関連する複数の資格から自分に向いているものを探せるだろう。ただし「検査をやりたい」「工学の知識を役立てたい」など、ある程度の方向性は決めておく必要がある。まずは興味のある資格名で検索をかけ、次にカリキュラムの詳細を確認すること。特に、施設・設備の充実度や実習の内容は要チェックだ。
診療放射線技術科学科の場合
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