その国の言語を習得したい。。

■ どんな世界?
情報化の進展、交通機関の発達により、グローバル化はさらに勢いを増している。人・モノ・金、そして情報やアイデアが国境を越えて行き交う、いわゆるボーダレス化がさらに進むことは間違いない。ボーダレスな国際社会でコミュニケーションしていく上で外国語は不可欠。それも、「単に通じる」だけではなく、意志を確実に伝え、微妙なニュアンスまで理解する言語力が大切になる。
国際的なコミュニケーション言語としては、英語が圧倒的な優位を占めている。だが、フランス語やスペイン語も、それぞれの本国だけではなく、アフリカ大陸や中南米・東南アジアなどの諸国で公用語となっており、英語と並ぶ三大言語といわれている。さらに、世界でもっとも話者人口が多い中国語や、日本とも結びつきの深い韓国語、中東で大きな位置を占めるアラビア語なども、日本にとっては重要な言語だといえるだろう。
世界には無数の文化が存在する。その文化の数だけ言語があるといってもよいだろう。地球上では1000を越える言語が存在すると指摘されるものの、具体的な数は専門家の間でも結論が出ていない。いずれにしても、「現地」とコミュニケーションをするなら現地の言語修得は相互理解のために非常に重要である。
また、言語を学ぶ意義は、それを使って仕事をすることだけにあるのではない。ひとつの言語を知ることは、その向こうにある文化や社会を知ることである。外国語が、未知の世界への扉を開いてくれるのだ。
将来、どのような分野へ進むにしても、外国語の能力を求められる場面はますます多くなり、職業によっては必須の武器になる。さらには母国語以外の言語を学ぶことで、逆に母国を客観的に理解することにもつながる。
■ どう学ぶ?
どの言語を学ぶにしろ、学習のベースなるのは英語だ。英語以外の言語を学ぶ際にも、英語がその言語への架け橋になるからだ。フランス語やスペイン語などは、英語と同じインド・ヨーロッパ語族に属し、文法も似ているし、語源を同じくする言葉も数多い。その変化、違いを知ることは、文化や歴史を知ることにもつながる。
また、中国語や韓国語などは、英語とあまり関係がないように思う人が多いかもしれないが、英語の学習を通して身につけた文法や音声についての言語学的な知識は、アジア系の言語を学習するときにも大いに役立つ。くり返しになるが英語の習得は、すべての言語を学ぶ基本と言える。国際的に有力でない言語の場合、日本語による辞書や教科書・参考書がない場合さえもある。その場合も英語で書かれた教材を通して学ぶことになるからだ。
さて、言語の学習には、「読む・聴く・話す・書く」の4つの面からのアプローチがある。外国語能力とは、この四技能をバランスよく身につけることを意味する。しかし、日本人の外国語学習は、インプット(読む・聴く)だけに偏る傾向が伝統的に強い。インプットだけではなく、アウトプット(話す・書く)も重視していかなければ、「発信」ができず、相手を理解できても、自分を理解してもらえない。コミュニケーションは双方向が原則であることを忘れてはいけない。
なお、英語以外の外国語を大学で学ぶ場合は、大学入学時には初学者であることが想定されている。初歩の初歩から学ぶカリキュラムになっているので、その点は心配ない。
外国語の習得に欠かせないのが、その言語の背景になっている文化や社会などへの理解だ。これらを理解することなしに、使える外国語能力はなかなか身につかない。ツールとしての外国語を身につけても、語れる中身がなければ意味がないということだ。日常会話だけなら、大学で学ぶ必要はない。
従って、語学のスキル習得と同時に、その言語の文化圏の地域研究や文学研究、加えて、発信という意味では日本の文化についても理解を深めることが重要になる。
■ どう選ぶ?
まずは、どの言語を何のために学ぶのか、自分なりのイメージを持とう。将来の志望分野が決まれば、そこで求められる言葉は何か、といったことから、学ぶ言語を選択できる。
その将来の青写真から、どのレベルを目標に学習を進めていくのかも決めることができる。例えば、異文化コミュニケーターとして国際会議等での通訳や、さまざまな分野でのコーディネーターをめざすのであれば、母語と同程度に近い極めて高度な運用能力を身に付ける必要がある。
翻訳家を志望するなら、外国語の高度な読解力だけではなく、幅広い日本語・日本文化等の知識と日本語の表現能力が欠かせない。それぞれの希望に応じた目標設定も学部・学科選びのポイントになる。
外国語を専門に深く学ぶのなら、外国語学部や特定の言語を学科名に含む学科を選ぶのが一般的。例えば、中国語学科、韓国語学科、スペイン語学科という具合だ。言語によっては限定された大学にしか学科が設けられていないケースがあるので注意したい。
一方、言語以外に学びたい分野があり、その上に外国語の力を身につけたい場合には、学びたい外国語の科目が充実しているか、留学支援プログラムの内容や、資格支援の課外講座などが用意されているかなどが選択する際のポイントになる。
■ 資格は?
英語以外の外国語でも、運用能力を証明する検定試験がある言語は多い。例えば、スペイン語ひとつを取ってみても、スペイン語検定DELE、 スペイン語検定、ビジネス西検などがあるといった具合だ。大学でも、検定試験の合格や資格の取得を奨励し、支援のためのプログラムを用意しているところも多い。