■ どんな仕事?
獣医師は、ペットの犬や猫だけのお医者さんではない。牛・馬・豚・鶏などの家畜・家禽もまた、獣医師が扱う動物である。人間と関わりのあるさまざまな動物の病気の予防・診断・治療を行うのが仕事だが、獣医師の役割はそれだけにとどまらない。現在では、輸入動物の検疫、食品の衛生検査、医薬品の研究・開発における動物実験、野生動物の保護・繁殖など、活躍の場が広がりつつある。
■ 資格は?
獣医師となるには、大学で獣医学の課程を学び、農林水産省が実施する獣医師国家試験に合格しなければならない。ここ数年の合格率は80%台。資格取得後は、獣医師として病院や公共団体に勤務したり、独立して開業するほかに、農業協同組合などの団体、製薬企業や食品企業などの研究・開発部門で活躍する人も少なくない。また、大学院に進学して研究者となる道もある。
■ どう学ぶ?
獣医師になるためには、獣医学の正規課程を設置している大学に進学する必要がある。教育年限は、医師・歯科医師と同様に6年間。入学後は、一般教養ともに解剖学や生理学などの基礎科目を学び、年次が上がるにつれて公衆衛生学や感染症学、病理学、さらに臨床分野である家畜内科学や家畜外科学、繁殖学などを学習すると同時に、実験・実習に取り組み、獣医師に必要な知識と技術を体系的に身につけていく。
動物が好き、というだけでは、獣医師になるのは難しい。実験や実習では、動物の生命を犠牲にして知識と技術を習得していくことも多く、また、医師と同様、獣医師も場合によっては生命の死に向き合わなければならないからだ。だからこそ、獣医師には生命を尊重する人間性が求められるといえるだろう。