ソフトウェア技術を駆使して、地球規模の環境問題に役立てたい。

■ 環境対策の最新動向
地球温暖化への対応が、人類にとって「待ったなし」の緊急課題であることは周知の通り。加えて、世界的な経済危機を乗り越えるための切り札としても、環境対策がとらえ直されている。オバマ大統領が就任直後、環境対策と経済成長の両立をめざす「グリーン・ニューディール政策」を掲げたのを皮切りに、世界各国が同様の方針を示しているのだ。
日本でも省エネ法を改正し、多くの企業にエネルギー管理を義務づける一方で、昨年は低炭素社会に向けた追加経済対策を行い、個人向けのエコポイント制度やエコカー減税が消費者の注目を集めた。このように、企業が環境性能の高い製品を開発するための後押しや、企業の省エネ活動を促進するさまざまな補助金設置の流れは、新政権になっても変わらないどころか、さらに加速すると見られている。
■ エネルギー管理とIT
国が支援に力を入れる「脱温暖化ビジネス」の代表的なものには、太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーの拡大、食用でない植物によるバイオ燃料の開発、家庭の電気コンセントから充電することのできるプラグイン・ハイブリッド車の普及などがある。これらのエネルギー管理を行う上でITは不可欠。インテリジェントな送電網を構築して地域の電力使用を最適化するスマートグリッドや、BEMSやHEMSといった企業や家庭内のエネルギー管理など、新たな市場も誕生している。
さらにITの本領である「さまざまな情報を分析・収集し、変化を予測する」機能へのニーズも加速する一方だ。衛星観測やスーパーコンピュータによる環境対応のシミュレーションから、温暖化による農業やサプライチェーンなどへの影響予想と診断サービスまで。地球レベルから自治体・企業レベルと、ITの活用は全方位的に進んでいる。
■ 将来は?
昨年7月の先進国サミットでは、2050年までにCO2の排出量を50%削減するという長期目標が再確認された。これを受け、国際エネルギー機関(IEA)は、「すべての国によるきわめて迅速な政策行動と、多額の費用を伴う未曽有の技術進歩が必要」との見解を示している。期待される技術革新のツールとはITにほかならない。EMS(エネルギーマネジメントシステム)をはじめ、ITを駆使した新たな環境ビジネスの活性化が予測される将来、IT系のスキルはあらゆる分野で重宝されるだろう。
■ どう選ぶ?
「情報」「環境」という2大キーワードに自分の関心のある分野のキーワード(食品、建築、地質など)を組み合わせて学部・学科を探すと、具体的な選択肢が見えてくるだろう。