人々に驚きを与える映像表現を学びたい。

■ どんな世界?
話題の3D映画「アバター」は世界中の興業成績を塗り替えているが、映像が立体的に飛び出して見える3D映画の大成功は、映画の新しい時代の幕開けを告げている。サイレント映画がトーキーに変わった時に匹敵するほどの衝撃と評する人も多いが、歩みを止めない映像技術の進歩の一環であることも忘れてはならない。積み重ねの上にある必然の技術革新なのだ。
1968年の「2001年宇宙の旅」はSFX技術の先駆けであり、それが完成したのが1970年代終盤から1980年代にかけての「スターウォーズ」や「インディージョーンズ」。1990年代の「ジュラシックパーク」や「マトリックス」などコンピュータを用いたVFX技術。今世紀に入ってからは、全編がコンピュータ・グラフィックス(CG)で作成された「トイ・ストーリー」や「ファインディング・ニモ」。邦画で言えば「ALWAYS 三丁目の夕日」がVFX技術を駆使し、昭和30年代の東京の下町を見事に再現して見せてくれた。
こうした映像に多彩な映像表現は映画よりもゲーム制作の世界で積極的に用いられその進化を担ってきた。過去、高嶺の華であった3Dソフトもフリーソフトが出回るほどポピュラーなものになった。ただし、前述のアバターの視聴方式が複数あるように、3D方式の本命はまだ確定していない。すでに多くの家電メーカーが家庭用3Dテレビの開発、発売を発表しているが、市民権を得るのはどんな方式で、いつのことになるのか。デフレ脱却の切り札としてもおおいに注目されている。
■ どう学ぶ?
3Dに限らず映像を学ぶということは、表現方法そのものを学ぶのか、その理論、背景まで学ぶのかという2つに分かれる。どちらが良いかは一概に言えないが、3Dに特化するなら少なくとも表現スキルだけでは片手落ちだ。理論を押さえておかないと現在の3Dが次世代に進歩した際にスキルだけでは使いものにならないし、そもそも3D映像はベクトルや行列演算を基とする数学の世界であるからだ。ゆえに、この世界を真に極めたいのならば、大学にて理論レベルから勉強を重ねていくことがスキルにも深みを与えてくれることになる。ゲームや映画との融合により世界規模の巨大なマーケットを持つビジネスチャンスもある世界だけに、基礎理論や背景はしっかりと学んでおきたい。ビジネスや起業につなげるという意味ではプランニングやプロデュースといった企画・制作面からのアプローチも有効だ。
■ どう選ぶ?
最近ではメディアやコンテンツ制作に重点を置いた学科を設ける大学も多い。デジタル技術やデザインはもちろん、プランニングやマネジメントといったプロデュース手法まで包括的に3D映像を学ぶことができる。物理学、数学など理学系からの理論的アプローチ、芸術系からの表現主体のアプローチなども考えられる。