コンピュータで現実感をつくりだしたい。

●どんな世界?
バーチャルリアリティという言葉が知られるようになってかなり経つが、わりと誤解されている言葉であることも否めない。「バーチャル」が「仮想または擬似」といった意味で捉えられることが多いからだ。
実際には、バーチャルリアリティとは、主にコンピュータの力を借りて、本質的に現実世界と同等のデータを、ユーザの感覚を刺激することにより理工学的に提示したり記録したりする技術だ。「仮想または擬似」どころか、「本質」を提供する技術なのだ。だから、その応用範囲は幅広い。オンライン3Dゲームや各種シミュレーター、映画のCG・VFX映像、建築設計の映像化はそのデータを一から作り出したもので、遠隔操作ロボットや遠隔会議システムは、存在する現実の世界を何らかの方法でデータ化して取得し、オンラインでユーザに提示しているといった具合だ。
そういう意味では、携帯での映像通信も立派なバーチャルリアリティといえる。前者は、CGの技術と深く関係しているが、日本ではまだまだ諸外国、特にアメリカに比べて設備、人材が整っていない。アニメーション製作が盛んではあるし、ドラマや映画制作でもCGが切っても切れない状況になっているので、今後も技術を持った人が求められていくだろう。後者は、今よりも充実した情報共有システムの確立や、名医が遠隔操作で遠くの患者を手術するといった発展が期待される。
●どう学ぶ?
バーチャルリアリティの技術を構成する要素は、幅広い。映像や音声としてのバーチャルリアリティ、具体的には CG、VFX(CGを使った映像特殊効果)、モーショングラフィックス等、最新のデジタル映像表現手法を駆使した映像コンテンツの企画・制作等に興味があるなら、工芸大や美大に専門の学科を置いているところが多いので、各大学の情報を参照してみよう。 たいていは映像・CG・サウンド・Web・デザイン・プログラミング等一貫したカリキュラムを組んでくれている。今後ますます人材が求められる分野といえるだろう。
また、ロボット工学、通信、計測工学、制御工学もバーチャルリアリティに使われる技術の一つだ。離れたところでの機械の操作や、情報の即時共有もバーチャルリアリティと呼べるからだ。自分がどのような形でバーチャルリアリティに取り組みたいか、よく検討して該当学部を探してみよう。
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