●どんな仕事?
虫歯の治療や義歯(入れ歯)を作るのだけが歯科医師の仕事ではない。歯の矯正はもとより、歯周病や顎関節症、口腔腫瘍などさまざまな病気の治療と予防、さらには口腔機能の回復や審美歯科治療など、歯科医師が取り組む仕事は、思っているよりも多いのだ。現代の歯科医師は、全身医学を基盤に、歯・口・顎の全体に及ぶ「歯科医学」の専門家へと脱皮しつつある。
●資格は?
歯科医師になるためには、大学で歯学の正規の課程を修めて卒業した上で、厚生労働省が実施する歯科医師国家試験に合格することが必要だ。合格後は、大学病院などで研修医として技能を磨き、そののち病院で勤務医となる、あるいは独立して開業医となる道がある。また医学部と同様、大学院に進み研究者となる人も少なくない。
●どう学ぶ?
歯科医師となるには大学の歯学部に進学して学ばなければならない。歯学部の修業年限は、医学部同様、6年間である。1年次には一般教養とともに医学や歯学の基礎的知識を習得し、2年次以降は、本格的な専門科目の履修がスタートし、2〜3年次は基礎歯学、4〜5年次は臨床歯学と系統解剖学、5年次後半〜6年次は大学附属病院での臨床実習が中心となる。
また、4年次最後には臨床実習に上がるための「共用試験」試験が実施される。専門科目には、模型の歯を使っての切削や充填の実習を行う歯科保存学や、石膏模型を用いて義歯の製作法を学ぶ歯科補綴学をはじめ、口腔外科学、口腔衛生学、歯科矯正学などがある。
歯科医師は、技術者としての側面が強いため、外科医などと同じように手先の器用さが求められる職業でもあることに留意しておきたい。