生物の持つ可能性を探求したい。

●どんな世界?
バイオテクノロジーとは、バイオロジー(生物学)とテクノロジー(技術)の合成語で、生物が持つさまざまな能力や働きを、人間や環境のために役立たせる技術のことだ。味噌やヨーグルトなども発酵というバイオテクノロジーで作られている。1970年代になると、細胞融合技術や遺伝子組み換え技術、クローン技術が開発され、天然物有機化学や分析化学など生命科学の進歩を背景に、バイオテクノロジーの可能が飛躍的に高まった。現在、バイオテクノロジーは、食品・食料の分野、環境・エネルギーの分野、健康・医療の分野で、研究と活用が進められつつある。
●何を学ぶ?
食品・食料の分野では、微生物や酵素の機能を発酵食品などさまざまな食品開発に応用する研究や、生物の遺伝子情報であるゲノムの研究、遺伝子組み換え技術など、最先端のバイオ技術を研究する。それらの成果は、食品開発だけではなく、食の安全性確保や食糧問題の解決への応用が期待されている。
環境・エネルギーの分野では、有用微生物や酵素の働きを水質浄化などの環境保全やクリーンエネルギーの開発に応用する技術の研究、生物のエネルギーを活用するバイオ燃料の開発などが行われている。環境問題やエネルギー問題が注目される現在、こうしたバイオ・エコエンジニアリングへの期待が高まっている。
健康・医療の分野では、微生物をはじめ多くの生物が持つ機能を健康維持や疾病の検査・治療に活かす技術を研究する。また、ヒトゲノムの研究やヒトES細胞についての研究も行われており、その成果の活用についての倫理的な問題などもこの分野の重要課題だ。
●将来は?
食や健康、環境に関わる発酵工業や医薬品工業、化学工業などの産業分野では、高度な技術と幅広い知識を持つバイオ技術者・バイオ技術支援者の需要が高まる傾向にある。また、国や自治体での環境問題や食糧問題などへの取り組みにもバイオ技術の知識と技術を持った人材は不可欠であり、活躍が期待されている。
●どう選ぶ?
理工系・農学系の学部でバイオ関連の学科を設置している大学が選択肢となる。「バイオ」「バイオテクノロジー」、また、「生命科学」「応用化学」「環境化学」をキーワードに探してほしい。卒業と同時にバイオ技術教育学会主催のバイオ技術者(中級・上級)認定試験の受験資格を取得できる大学も少なくない。
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