人の不思議と心の仕組みについて考えたい。

●どんな世界?
心理学を簡単に言えば、人の心のメカニズムを解明する学問だ。大きく分けると「基礎心理学」と「応用心理学」の2つの分野がある。
「基礎心理学」は、実験で得たデータを統計的に処理して、心理学における一般法則を研究する分野だ。個人と社会の相互的な影響を研究する「社会心理学」や人間の知的機能・情報処理過程を解明する「認知心理学」がその代表だ。
「応用心理学」は、基礎心理学で得た法則や知識を実際の問題に役立てることを目的とした分野だ。心理・行動面で障害のある人の治療・予防をめざす「臨床心理学」、・教育環境と個人の成長・変容の関連を解明する「教育心理学」が主なものとしてあげられる。
ただ、心理学が扱う分野は数が多く、例に挙げたもののほかにもたくさんの「○○心理学」がある。だから、安易に大学・学部を選ぶと「考えていた心理学とは違う」ということになりかねない。もし、「心の悩みを抱える人の手助けをしたい」と考えるなら「臨床心理学」、企業のマーケティング部門で将来活躍したいと考えるなら、「産業心理学」を学ぶべきだ。また、基礎心理学には統計が不可欠だから、最低限の数学の知識は必要だ。
なお、心理学を生かした職業としては、法務省の鑑別技官や家庭裁判所の調査官等の国家公務員、児童相談所の心理判定員や学校カウンセラー等の地方公務員、民間ではマーケティング調査や広告などの効果測定がある。もちろん、臨床心理士の資格を取れば、病院関係の仕事もある。
●どう選ぶ?
心理学科の多くは文学部や人文学部に設置されているが、社会学部や人間科学部などにも心理学を学べる学科がある。また、同じ心理学科でも、大学・学部によって研究分野や研究手法が異なるので、各大学の大学案内などを参考に、志望学科の研究分野をよく調べることが大切だ。学科の専任教員の研究テーマや、卒業生の卒論のタイトルを見ることでも、その学科の研究分野の特徴を知ることができるので、参考にすると良いだろう。
心理学に関連する主な資格としては、日本心理学会が認定する「認定心理士」、日本臨床心理士資格認定協会が認定する「臨床心理士」などがある。とくに臨床心理士に関しては、認定協会が指定した特定の大学院(修士課程)を修了したあと、資格試験に合格することが条件になる。この時、第1種指定大学院を出ていれば、大学院を修了した年の秋に行われる資格試験を受験することができる。「第2種指定大学院」だと、資格試験を受験するために、大学院を修了したのち1年以上の心理臨床現場の勤務経験が必要になる。大学選びの時にはその点も考慮しよう。
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