ソフトウェア技術を駆使して、地球規模の環境問題に役立てたい。

●どんな世界?
現代の地球環境問題は、多様で多岐にわたっており、一言でくくることはできない。大学で環境問題を学ぶ場合にも、さまざまな方向からのアプローチがあり、学部・学科の特色を活かして環境問題を研究している。また、学部・学科の名称に「環境」と謳っていなくとも、環境問題への取り組みに重点を置いているところも多い。その一つとして、情報通信技術(IT)を利用して環境問題を学び、問題解決の方法を研究している学部・学科がある。
●最先端研究は?
環境問題の取り組みに、ITは実にさまざまな面で活用されている。例えば、現在もっとも注目される一つが、「GIS(Geographic Information System)」(地理情報システム)というソフトウェアである。GISとは、コンピュータで作成した電子地図にさまざまな情報を蓄積してデータベースを構築し、分析するためのシステムである。
GISを活用することで、どの地域で森林の減少(砂漠化)が進行しており、その進行の度合いはどのようなものなのか、海面温度の上昇はどうなっているのか、植物や動物の生態分布はどうなっているのか、さらには災害の被害状況といった情報を把握し、分析することが可能となった。大学のなかには、米国NASAからデータの提供を受けて、研究を進めているところもある。
このGISは、人工衛星や航空機による地表観測技術である「リモートセンシング(Remote Sensing)」(遠隔計測)という技術によってなり立っている。この技術の成果を手軽に経験できるのが、Googleが提供している「グーグルアース(Google Earth)」というソフトウェアだ。高い解像度と豊富な情報量で、メディアはもちろん、研究者でも活用している人は多い。
●どう選ぶ?
GISの利用は、まだ限られた領域でしか行われていない。しかしながら、計測を続けてデータを蓄積し、地球環境変動のメカニズムとモデルの研究を続けていくことで、将来は地球環境の変化を具体的かつ正確に予測できると期待されている。今後の研究の進展が望まれる分野である。
GISやリモートセンシングによる環境問題への取り組みは、高度な情報処理技術が基盤となっている。文系であれば、環境情報系や地理学系の学部・学科、理系では情報工学系や地質科学系の学部・学科が選択肢となる。大学の研究室案内等をチェックしてほしい。
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