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入試問題再利用【にゅうしもんだいさいりよう】

入試問題作成の労力は軽減すべきか?

 2008年3月、2009年度から幼稚園、2011年度から小・中学校で施行される新指導要領が告示された。
 大筋は「総合的な学習の時間」を削減する一方で、国語・理数科目の授業時間数を増加し、基礎的・基本的な知識及び技能を確実に習得させようというもので、課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力、その他の能力を育むとともに、主体的に学習に取り組む態度を養い、個性を活かす教育の充実をめざす。
 こうした学力低下に対する議論が活発化する一方で、物議を醸しているのが、大学入試問題の再利用の議論だ。

 2008年3月5日、大学入試センターにおいて、「過去に出題した問題をセンター試験で使えるかどうか検討している」と国立大学協会総会で理事長が述べ、話題となっている。
 この背景には、入試問題の作成にかかる膨大な労力を軽減しようという狙いがある。実際、入試問題の作成を企業や予備校などの外部機関に委ねている大学は全国で71大学もあり、その内の13大学では、すべての教科・科目をアウトソーシングしている(文部科学省調査)。
 大幅な教育内容の削減が行われた現行の学習指導要領で教育を受けてきた世代に対して、10年前の問題は使用できない。にもかかわらず、大学側は「過去の良問を活かしたい」との意向を示している。
 大学に自らの入試問題を作成する能力が欠如してきたというのであれば、大学の教育能力再生へ向けて、高校までの教育の現状を踏まえた対応が求められる。

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