受験生確保のため、私立大学の入試は、新方式を積極的に導入するようになりました。各方式にどのようなメリットがあるのか、読み解くのに少し時間が必要かもしれませんが、概ね選抜方法を多様化し、受験機会を増やす傾向にあり、受験生は、より多くのチャンスを得られることになったのです。
私立大学の入試は、「推薦入試」と「一般入試」に分けられます。このほか、AO入試(アドミッションズ・オフィス入試)という入試制度もあります。AO入試は「受験時の学力だけではなく、学問への姿勢や熱意をじっくりと評価する」ことを目的としています。
具体的には、大学のアドミッションポリシー(どんな学生を求めるのか、という大学の方針)にもとづき、面接、レポート、基礎能力適性検査などを通して選考を進めていきます。ただし、審査・試験期間は大学によりさまざまで、学力を絶対的な評価基準としない分、自分が合格圏内にいるのかを客観的に判断しづらいという面があります。
推薦入試は、高校の成績「評定平均値」を出願基準として設定し、多くの場合「専願(合格したら必ず入学する)」という条件で志願者を募ります。学力試験が課せられる場合もありますが、すでに成績が出願基準になっていることから、書類審査と面接による選考のみで合否を判定する大学も少なくありません。
推薦入試は主に「公募制」と「指定校制」の2種類。公募制推薦には、高等学校長の推薦を必要とする場合と、出願基準を満たせば誰でも出願できる場合(自己推薦)があります。指定校制推薦に出願できるのは、大学からあらかじめ推薦枠を指定されている高等学校の生徒に限られます。志望する大学の推薦枠があるかどうかは、担任や進路指導教諭に確認するようにしてください。
一般入試は、筆記試験の成績で合否を決めるシンプルな方式ですが、私立大学では、受験機会の多様化を図り、さまざまなバリエーションを設定しています。
例えば、「得意科目重視型入試(3教科受験して合否判定は2教科で行うなど)」「試験日自由選択制(同一学部・学科で複数の試験日を設け、都合の良い日を選んで受験できる)」のほか、「大学入試センター試験」の成績を合否判定に利用する私立大学も増えています。また、最近は1回の入試で全学部に出願可能な「全学部日程入試」を設ける大学もあります。
国公立大学を志望する場合は、まず大学入試センター試験を受験。その自己採点結果をもとに、各大学が実施する2次試験に臨みます。2007年度のセンター試験では約9割の国公立大学が5教科7科目を課しています。2次試験については、前期・後期(一部の公立で中期)に分けて選抜する「分離分割方式」が主流でしたが、「特定の分野で力不足の学生が合格している」「質の高い学生を確保できていない」などと、その意義が問題視されていた後期日程を廃止する傾向が見られます。
なお、2010(平成22)年以降の基本方針が(社)国立大学協会のWebサイト(http://www.janu.jp/)で紹介されていますので興味のある方は目を通しておくと良いでしょう。